『ブルーバレンタイン』苦さと甘さの混在




ブルーバレンタイン BLUE VALENTINE (日本公開2011年)

 

映画の良さってなんだろう。

人それぞれだとは思うけど気持ちを前後左右上下に揺さぶる映画が素晴らしい映画だと思ってる。
それがたとえ悲しかったり、恐ろしいものだったりしたとしても普段日常生活では体験することのできない感情を感受できるのであれば自分にとっては素晴らしい映画だ。

1人よりも2人のほうが素晴らしくそして険しい

2人が結ばれるまでと終わっていくまでを交錯させながらストーリーは進んでいく。ケーキとコーヒーを交互に楽しむような作品ですが、コーヒーがかなり苦みの利いた作品です。
2つの話しを一度に見ているように対照的な場面転換、幸せに向かっていく時と幸せを通り過ぎていく時を交互に描くことで胸の締め付け度合いを格段にあげてギュっとなる場面くるしい、窒息する。

車中での気まずい雰囲気や些細な事ににイライラしてしまいシンディに当たり散らしてしまうディーン。冷め切った2人がなんとか続けようと会話をするたびにすれ違い険悪になってしまうといった描写はそういった経験がある人ほど深く突き刺さってくるだろうと思います。
初期衝動のどんなことをしても君を守っていくよってのを忘れずにいたとしても相手のいることだから相手の求めるものと自分の大切にしてることとのギャップは少しずつ経年劣化していくことのかなしみがぐいぐいくる。


1度でも相手とうまくいかなかった経験がある人に見てもらいたい、そして今の人でよかったねと実感できたならよかった。

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